自信を失った中高生へ|心を軽くする7つの考え方

病気や治療の副作用など様々なことがきっかけで、不甲斐ない言葉を掛けられたり、病気や治療が及ぼす将来の人生への影響を知らされる。周りと同じことができないため自信を失うなど、つらい経験をしたことはありませんか?私自身もそのような経験があります。こうした経験からこの記事では心の負担を少しでも軽減する方法や考え方共有したいと思います。同じ境遇の方々の参考になれば幸いです。

※この記事は、小児がんの治療による副作用を乗り越えた私の経験談です。科学的な根拠に基づいたものではなく、あくまで個人的な体験として参考程度に読んでいただけると幸いです。

1・娯楽を見つける

まず、娯楽を見つけることが重要です。ゲーム、アニメ、ドキュメンタリー、バラエティといった様々なジャンルがあります。自分の好きな娯楽を日常に取り入れることで、「娯楽を楽しむために生きる」という前向きな気持ちになることが期待できます。娯楽に没頭することは、日々のストレスから一時的に逃れる息抜きにもなります。しかし、娯楽に没頭し過ぎることで、勉強や睡眠時間が削られることがデメリットです。その対策として、例えば毎日の娯楽時間を2時間にする、学校の宿題や復習を終えてから娯楽の時間を設ける、23時以降は娯楽をやめるといったルールを設けることが有効です。これにより、勉強、娯楽、睡眠のバランスを取ることが可能になります。

2・将来に繋がる趣味を見つける

次に、将来に繋がる趣味を見つけけることをお勧めします。プログラミング、語学、読書、イラスト作成など、多種多様な趣味がありますが、私は、プログラミングを推奨します。プログラミングは、自分の苦しい経験を活かし、ウェブサイトやアプリを通して同じ境遇にある他者を助ける手段を提供できるからです。例えば、自分が直面している問題を解決するサービスを開発することで、経験を「発想の武器」に変えることができます。さらに、プログラミングは将来的な職業へと繋がる可能性もあります。専門学校や大学でのさらなる学び、就労支援を通じた就職へと進む道が開けます。このスキルを持つことで、「私にはこれがある」と自信をもって言えるようになり、批判的な言葉にも動じない強さを身に着けることに繋がります。最後に、趣味を通じて具体的な夢や目標を持つことは、自分をさらに強くします。例えば、否定的な言葉に直面したとき、「それは私の夢には無関係。目標を達成できないほうがもっと問題だ。」と自分自身に言い聞かせることで、困難な状況を乗り越える力になることもあるでしょう。

3・少し高価な道具を使う

続いては、日常で良く使用する道具を高価なものに変えてみることです。例えば、学校の勉強や語学学習に取り組んでいるなら、使い心地の良い高価なシャーペンを選ぶと良いでしょう。プログラミングの場合は、快適なキーボードやマウスの購入を考えてみてください。これにより、使用感の向上だけでなく、「せっかく買ったのだから使わなけらば!」という強いモチベーションに繋がります。ただし、必ずしも高価なものでなくとも、自分に合った道具を選ぶことが重要です。これにより、勉強や趣味の時間がより楽しくなり、日々の幸せ感が向上するかもしれません。ちょっとしたご褒美を自分に与えることで、辛いことが多い日々の生活が、「ちょっと楽しみ」に変わるかもしれません。

4・周りの人に相談

4つ目の方法は、周りの人に相談することです。親、親戚、学校の先生など、信頼できる大人につらい気持ちを打ち明けることは、問題の解決に繋がることがあります。現代は情報が溢れるネットの時代で、分からない問題に対し、私たちはよくGoogleやChatGPTなどで情報を検索し、知識を取り入れると思います。個人的な悩みに関しても、家族や先生など生活の中で信頼できる大人からアドバイスを提供してもらい、悩みについて、解決への知識を取り入れることができるかもしれません。相談することには少し勇気が必要かもしれませんが、思い切って話をすることで、新たな解決策が見えてくるかもしれません。

5・カウンセリングを受ける

「辛い」 「苦しい」といった気持ちは、カウンセリングを受けることで軽減されることもあります。カウンセリングでは、悩みを言語化して話すことで、気持ちを吐き出したり、心のモヤモヤを整理したりすることで、自分の状況を客観的に見ことができる機会を提供してもらえます。ただし、カウンセリングを受けることが必ずしも直接的な解決策になるわけではないため、その点を意識しておくことも大切です。また、カウンセリングでなくとも、NPO法人が運営するチャット相談を利用することも、一つの方法として活用できます。一人で抱え込まず、カウンセリングやNPO法人が運営するサービスを利用し、信頼できる第三者と繋がることが、気持ちを落ち着かせる助けになります。

6・環境を変える

障がいや病気の副作用によって、将来の生活にどのような影響があるのかを知らされたり、周りと同じことができなかったり、登下校中に心ない言葉を浴びせられたりすることがあり、学校などの環境で気持ちが追い込まれてしまった場合、思い切って環境を変えるというのも一つの選択肢として考えられます。現在は、通信制の教育やフリースクールなど、学歴を取得するための多様な進路が用意されています。その環境に身を置きながら、塾や映像授業を利用して通学生の授業に追いつきつつ、プログラミングなどに取り組んでスキルを磨くといった方法もあります。私は、障がいや病気による副作用はハンデではなく個性だと考えています。それぞれの個性に合った環境のほうが、健常者も障がいを抱えた人も、それぞれの能力を最大限に発揮できるのではないでしょうか。「周りと同じ環境で学ぶのが正しい」「周りと異なる環境で学ぶのは間違っている」という考え方よりも、自分が身を置く環境でやるべきことをしっかりこなすことが大切だと思います。また、環境を変えなくても、学校の先生に悩みを相談し、登校の頻度を調整できないか話し合うこともできる場合があります。例えば、定期テストのときだけ登校し、普段は自宅で映像授業などを活用して自分のペースで学習する方法もあります。そうすることで、余った時間をスキル習得に充てるといった選択肢も考えられます。

7・人の価値を表す数値はない

最後に、自己肯定感が下がってしまったときに、気持ちの落ち込みを軽減してくれた考え方を紹介します。それは、「人の価値を表す数値はない」ということです。例えば、共通テストでは、偏差値といった数値が算出され、受験生が同じテストを受けたとき、平均からどれくらい自分の点数が高いか低いかを示します。これはテストの点数というデータから平均を求めることができ、その計算方法も統計に基づいているため、平均がなぜその数値になったのか説明できます。では、これを「人の価値」に置き換えたらどうなるでしょうか?人の価値には、スキルや学歴、年収、優しさ、身長、体重、電車で席を譲った回数など、さまざまな要素があります。それらを組み合わせて一つの数値にすることは、不可能に近いでしょう。仮に数値化できたとしても、分析者の価値観に左右された基準になってしまう可能性が高いです。このように、数値化できない以上、平均を求めることもできず、一人ひとりの人間の価値が全体より優れているか劣っているかを決めることはできません。そのため、病気の副作用や障がいを抱えていることが辛いことはあっても、「病気の副作用や障がいがあることが、人の価値を決めるものではない。」このことを頭に入れておくと、もし障がいや副作用について心ない言葉をかけられたとき、「この人は、人の価値について深く考えたことがないのかもしれないな」と受け流すことで、少しずつ気にならなくなるかもしれません。

まとめ

治療の副作用や障がいなどで悩みを抱えている場合、一人で抱え込まず、勇気がいるかもしれませんが、それでも信頼できる周りの人やサポート機関に相談することが大切です。また、娯楽を見つけて、気持ちを切り替えられる時間を作ったり、環境を変えたり、スキルを磨いて自分に自信をつけたりすることも良いでしょう。周りと同じことができるよう努力することも大切ですが、自分に合った環境でできることを頑張ることも、同じくらい大切だと思います。